がりんご園は昭和20年に朝鮮(現韓国)より引き揚げこの地に入植しました。朝鮮での経験を生かし、雑木林を開墾しりんごの木を植え栽培にとりくみました。
昭和35年頃より観光りんご園を主とするようになりました。
一般的にりんご1個に対し50~60枚の葉が必要とされています。
りんごのきれいな真っ赤な色を出すために日光が当たりやすいよう、りんごの 周りの葉を取る事がありますが、それでは必要な養分(美味しさ)がりんごに行 かなくなってしまいます。当園では高級海草エキスを葉面散布しており、葉が巻 きながら立ち、日光がよく当たり、赤く甘いりんごができます。
土の中には細菌、昆虫、ミミズ、カビなどの土壌生物が生きているといわれています。
これらは、有機物を分解したり、根に栄養分を供給したり、地温を上げたりして微生物は共存共栄しています。そのバランスを崩したくないので、除草剤は使っておりません。除草剤を使わないことによって、りんごの味がよくなると信じています。化学肥料は少なく、油粕・カニ殻・堆肥・アルギフェートなど(有機物)などを使用しています。
車椅子の方も気楽に楽しめるように園内は多目的トイレが2つ設置されております。 りんごの樹が低木なため、子供さん又は車椅子の方でも十分にりんご狩りが楽しめます。
エコファーマーとは、土作りを基本に化学農薬や化学肥料を減少し、人や環境に(安心・安全)やさしい農業を実践する農業者です。 りんごでは県内2件目です。
りんごの表面がベトベトしていることがありますが、これは「果紛」といわれるもので、りんご自身が作り出すろう物質(ワックス:脂肪に似た物質)です。りんごの表皮組織は数層からできており、果皮組織の最上層にはクチクラと呼ばれる組織があります。クチクラは果皮の表面を保護し、果肉からの水の蒸散を抑え鮮度を維持するなど、果実にとって大切な生理的な役割を果たしています。クチクラは二層構造となっていて、上層ではろう質顆粒とトリテルペンの一種であるウルソール酸結晶が、下層では流動性のろう物質が、それぞれクチンという脂肪酸類の重合体に包まれた構造になっています。
このろう質顆粒とウルソール酸結晶がりんご表面のろう物質の正体です。ろう質顆粒は、パラフィン、アルコール、飽和脂肪酸からできています。 りんご表面のベトベトを、農薬や人工的なワックスではないかと心配している人がいますが、りんご本来の生理的現象なのです。りんごでも人工的なワックス処理の研究も行いましたが、ワックス処理による鮮度保持効果が少ないことや消費者の嗜好にあわせて、20年以上前からわが国で生産販売されているりんごにはワックス処理はされていません。りんご表面のろう物質は自らが作り出す新鮮さを保つための物質ですから食べても安全です。
りんごの果肉の一部が水浸状態になっている部分は「みつ」といわれ、みつの 入っているりんごは消費者に人気があります。
みつは、外から人為的に注入したものと誤解されることもありますが、樹上でり んごが完熟する過程で自然に発生したものです。 りんごは細胞と細胞の間に多くの空気を含んでいますが、みつのように見える 部分ではそこに糖を含む液が詰まっているために水浸状になっています。 みつはすべての品種で発生するわけではなく、ふじやデリシャスなどに発生します。みつは木になっているときに生じ、貯蔵中に徐々に少なくなっていきます。 りんごでは、光合成によって作られる同化産物がソルビトールに変換されて葉から果実に転流し、果肉内で果糖(フルクトース)などの糖に変換されます。
すでに細胞内が糖で飽和されているためソルビトールは細胞 の中に入れず、細胞と細胞の間に蓄積するため、水浸状になると考えられています。したがって、みつ入りりんごは完熟になるまで木になっていたことの証明です(年によっては完熟してもみつ入りが微量の場合もあります)。
このみつの部分にはソルビトールが多く含まれており、さわやかな甘さが感じられますが、ショ糖(スクロース)などの糖はほかの部分と比べて多いわけではありません。
「喉仏」(のどぼとけ)のことをAdam’s Appleというのをご存知ですか。エデンの園で幸せに暮らしていたアダムはその園で絶対に食べてはいけないと神からいわれている禁断の木の実を口に入れた時、神様から声をかけられ、アダムはあわてて飲み込もうとして木の実を喉にひっかけてしまいます。
そこが喉仏になったという話です。
ただ、禁断の木の実がりんごか否かは不明で、カンキツという説、アンズ、イチジクという説もあります。当時りんごは、りんご以外にカンキツ、アンズ、ザクロ、イチジク等の果物の総称として使われていたようです。
アイザック・ニュートンが、りんごの落ちるのを見て、万有引力の法則を発見したという話は有名です。このりんごは「フラワー・オブ・ケント」という品種とのこと。
ニュートンのこの木は接木で増やされ、日本には昭和39年頃英国国立物理学研究所から柴田雄次日本学士院長に苗木が送られてきたのが最初です。この木は東京大学付属小石川植物園にあります。その他、秋田県果樹試験場、建設省土木研究所、通商産業省電子技術総合研究所等にもニュートンのりんごの木は植えられています。秋田県果樹試験場の調査によると、この品種は果重122グラム程度と小さく、円~長円形、暗紅色で縞があり、酸味が強く、果肉が柔らかでボケやすく、収穫前落果が極めて多いとのことです。生食用というより、料理用品種のようです。
落果しやすいこともこの品種の特徴のようで、落果しにくい品種がニュートンの家に植えられていたら、万有引力の法則の発見は遅れていたかも知れません。
一般的りんごジャムの作り方
皆さんはりんごジャムの作り方を知っていますか?
楽しくりんご狩りしたりんごを、そのまま食べるのももちろんおすすめ!ですが、ちょっとアレンジを加えるだけでまた違う味を楽しむことができます。
そのひとつの方法として、手作りのりんごジャムを作ってみてはいかがでしょうか?
りんごジャムをパンやクラッカーにのせて食べるのも、また違うりんごを味わうことができます。
簡単で、楽しくできるりんごジャムを、家族みんなで一緒に作ってみてはいかがでしょうか?
りんご狩りの後で、家族で作ったりんごジャムはどこにもないたった1つの家族の味。ぜひお試しください。
■ 材料
●りんご3個(約550グラム)
●レモン汁30~ 40cc(りんごの酸味を見ながらお好みで)
●水500cc
●バニラのさや1本
●グラニュー糖290グラム
■ 作り方
1.鍋に水 バニラ レモン汁 砂糖三分の一を入れておく。
2.りんごを銀杏型に切り 1 に加え、アクをこまめに取りながら煮る。
3.仕上がりの色を赤くしたいときは皮を一緒に入れる。
4.りんごが柔らかくなったら残りの砂糖を加えて水分がある程度なくなるまでじっくり煮てでき上がり。
※途中でりんごの皮とバニラは取り除いておく